フロンガスとは人工的に生成されるガスの一つで、炭素や水素、フッ素などから作られています。19世紀に発明されて以来、人体に無害で安定していることから冷蔵庫やエアコンの冷媒ガスに多用されました。しかし1970年代からフロンガスによるオゾン層の破壊が問題になり、現在は製造や輸入が禁止されています。日本でも法整備が進み、2020年より改正フロン排出抑制法が施行されています。
解体工事もフロン排出抑制法の規制対象です。同法では、工事前に解体業者がフロンガスを含む機器の有無を確認し、その結果を施主へ報告する義務が課せられています。ただし施主が説明しておかないと解体業者が事前調査をせずに工事を進める可能性もあります。
もし大気中にフロンガスを排出した場合は、機器の所有者に罰則が課せられます。そのため、双方の認識にズレが生じないよう解体業者と事前に話し合う必要があります。