A工事とは、複数ある工事区分のうちの一つです。主にオフィスビルや商業施設など建築物の本体や躯体部分に関する工事を指し、エレベーターなどの共用部分も含めます。
A工事以外にはB工事・C工事の2区分があり、B工事は給水・排水や防火設備などの工事、C工事は一般的な内装工事が該当します。
A工事は建築物の耐久性や耐震性、資産価値に関わるもので、工事費用は所有者やオーナー負担となるのが一般的です。工事の発注や施工業者の選定も所有者が行うため、テナントや入居者が発注したり費用を負担したりすることはまずありません。この点がB・C工事との大きな違いです。
なお、工事区分は解体工事においても重要な意味を持ちます。A工事に該当する部分の解体工事の発注や工事費用は、基本的に所有者の負担になります。B・C工事に該当する部分の解体工事については発注や費用負担が異なるため、事前の確認や関係者との調整が必要です。