鉄筋コンクリート造などの頑丈な建築物を解体する際、周辺にある家屋の状態を確認し各種データを収集する調査のことを「家屋調査」と呼びます。
解体工事では騒音や振動が生じることも珍しくありません。また、振動などにより周辺の家屋が破損する可能性もあります。しかし破損の原因が解体工事でなかったとしても着工後ではそれを証明する手段がないのが実情で、トラブルに発展することもあります。そのようなトラブルを防止する目的でも家屋調査が行われています。
家屋調査では、調査対象の家屋の全景や壁面の亀裂・破損の有無、柱や床の傾斜測定など、さまざまな項目を調べて記録に残します。調査は解体業者が外部の調査会社に委託することが多く、複数人が一組となって行われます。
解体工事前に家屋調査を行うことで近隣の家屋で破損が見つかった際の責任を明確にできます。1軒ごとに費用がかかりますが、トラブル防止の観点から重要性の高い調査です。
家屋調査は基本的に鉄筋コンクリート造の建物を解体する際に行われていますが、工事現場の周辺状況によっては木造建築物に対しても家屋調査を実施することもあります。