遠方でも安心して解体工事をする方法、先送りで発生する9つのリスク

  その他解体する建物、廃棄物について解体工事の進め方

遠方にある実家が空き家になっている場合や、不動産を相続したものの更地にしないと売却が難しい場合など解体工事が必要になるケースはさまざまです。いずれも遠方の場合はつい解体工事を先送りしてしまいがちですよね。

しかし空き家を放置すると、知らないうちにたくさんのリスクを抱えていることもあるのです。本記事では解体工事を先送りすることで発生するリスクや、遠方の解体工事の対策について紹介

遠方の解体工事を先送りしてはいけない9つの理由

遠方である場合、解体業者を探したり見積りをとったりするのに時間がかかるので、つい先送りにしてしまいますが、解体工事はなるべく早めに取り掛かることがおすすめです。

遠方の解体工事を先送りにしてはいけない9つの理由について解説します。

すぐに解体工事をした方が良いケース

建物の状態などによっては、期間を空けずに急いで解体工事をした方が良いケースがあります。

1:「特定空き家」に指定された場合

近隣に迷惑をかけるような不適切な状態が続く場合には、空き家対策特別措置法に基づき「特定空き家」に指定されます。「特定空き家」に指定されると固定資産税の優遇措置がなくなり、収める税金も最大6倍になるリスクがあります。「特定空き家」に指定された場合や、指定される可能性が高い場合はなるべく早めに解体工事を行う必要があります。

関連記事:

2:売却や借地返還の期限が迫っている場合

2つ目の理由として挙げられるのが、売却や借地返却の期限が迫っている場合です。

借地契約満了時や借地を利用する必要がなくなった時などには貸主(地主)に土地を返却することになりますが、その際には原則として借地上に建っている建物を取り壊し、更地にして返還します。

解体完了の期限を設けられることも多いので、早め早めに計画を進めていく方が良いでしょう。

また譲渡を前提とした解体の場合に適用される「相続等により取得した空き家を譲渡した場合の3,000万円特別控除」ですが、これには期限があるので注意が必要です。譲渡期限については「相続開始以後3年を経過する日の属する年の12月31日までの譲渡」と定められているので、解体工事にかかる期間も考慮して計画を立てていきましょう。

関連記事:

遠方にある建物の解体工事を先送りするリスク

遠方の解体工事は早めに計画を立てた方が良いことはわかりましたが、建物の解体工事を先送りにすることで発生するリスクとはどういったものが考えられるでしょうか。

次は解体工事を先送りにしてしまうことで起きるリスクについて解説します。

3:売却がどんどん難しくなる

住民がいなくなった建物は急速に老朽化していくので、時間が経てば経つほど売却が難しくなってきます。また売却先が見つかったとしても資産価値は低くなるので、思っていたより安値になる場合もあるでしょう。

4:「特定空き家」に認定される可能性

空き家が老朽化し、倒壊の恐れが出てきたリ、防犯面で問題が生じたりすると、「特定空き家」に認定される可能性が出てきます。

「特定空き家」に指定された場合、自治体の判断で行政代執行による強制的な解体が認められています。この時にかかる解体費用は建物の所有者に請求され、支払いをしない場合は国税滞納処分とみなされ強制徴収を受ける可能性も…。

また自治体の命令に従わない場合は最大で50万円以下の過料を課せられる場合もあるので、督促を受けた段階で急いで解体工事について計画を進めていく必要があります。

5:不法投棄されるリスク

遠方で適切な管理をしていない空き家は、不法投棄されてしまうリスクがあります。

誰も監視していないので、ゴミ置き場として1度認識されれば、ゴミはどんどん増えていくでしょう。そしてこの不法投棄されたゴミの処分は、空き家を解体する持ち主がしないといけません。

自分には関係のないゴミの処分費用も負担するため、損をしてしまうことになります。

6:衛生上や治安悪化リスクによる近隣トラブルの発生

遠方の建物が空き家になっていると、知らないうちにゴミ屋敷になってしまう、害虫発生などによる衛生的な問題、犯罪者や浮浪者の住処になってしまう治安悪化など多くのリスクを抱えることになります。

これによって近隣住民からクレームが発生し、のちのち大きなトラブルになる可能性があるのです。

7:火災発生のリスク

空き家を放置していた場合、放火ボヤによる火災が発生する事例が実際に起こっているので注意が必要です。

万が一、所有している建物で火災が発生して隣家に被害が及んだ場合は損害賠償請求を起こされる可能性もあります。

8:空き家倒壊による損壊事故発生のリスク

木造建築の家屋は、空き家になって換気をしなくなったり、お手入れをしていなかったりするとすぐに建物自体が傷んでしまいます。

老朽化がひどいと建物の倒壊の危険損壊事故が発生する可能性が高いので、もし近隣住宅が事故に巻き込まれてしまえば、損害賠償責任を問われることになりかねません。

9:空き家管理費用の発生

空き家は誰も住んでいない状態でも税金や保険料、修繕費清掃料などの管理費用が毎年かかってきます。

修繕費は老朽化して危険な状態の建物を修繕するのに必要な費用で、清掃料は伸びてきた草木が近隣まで広がるのを防ぐためなどに必要になります。

関連記事:

空き家にも固定資産税はかかり続ける

空き家には固定資産税都市計画税の両方が発生しますが、これらの税金は土地や建物の価値によって算出されるので空き家を解体することによって土地の資産税だけになります。

ただし建物がなくなった場合は土地の固定資産税の特例措置がなくなり、結果的に支払わなければならない固定資産税額は上がるので注意が必要です。

しかし税金が上がってしまうからと建物を解体せずに放置した場合、「特定空き家」に指定されてしまう可能性があります。こうなると固定資産税の特例がなくなり結局固定資産税は高くなってしまうのです。

さらに資産価値も下がってしまい売却時に不利になるので、空き家の解体作業は先送りにせず早めに対処することをおすすめします。

またどこまで解体すれば家屋としての固定資産税がかからないかは、最終的には自治体の判断になります。一般的に固定資産税における「家屋」には次の3つの要件が存在します。

1.外気分断性:外気を分断できるものがあり人や物を保護できる
2.定着性:物理的に土地に固着し永続的に使用される
3.用途性:建物が一定の用途のため使用できる

基本的にはこれらの3つの条件を満たす場合に「家屋」と認められるので、これに該当しないように解体作業を依頼しましょう。

関連記事:

遠方だからこそ大切な解体工事の業者選び

残念ながら解体業者には悪徳業者も潜んでいるので、遠方の場合は特に解体工事の業者選びが大事です。

会社の所在地や代表者については基本的な確認事項ですが、損害賠償保険加入の有無や契約書の事前契約、解体工事に関する許可証一式を確認できるかどうかも非常に重要なポイントです。

関連記事:

遠方の解体工事の見積りと現地調査

解体物件が遠方の場合は移動に時間と費用がかかるので、現地調査への立ち会いが難しい場合もあるでしょう。ですが現地調査にはなるべく立ち会った方が良いことをご存じでしょうか。

現地調査に立ち会うメリットや、現地立ち会いができない場合の対処法について紹介します。

現地調査に立ち会うことのメリット

現地調査へ立ち会うことには、いくつかメリットがあります。

解体業者の印象を直接確認できること
解体範囲を明確にして認識のズレを防げること
要望や相談を伝えやすいこと
防犯上のトラブルを回避できること

など立ち会うことで、業者の担当者とコミュニケーションがとれ、認識違いによるトラブルを防ぐことにもつながります。

関連記事:

現地調査に立ち会うことができない場合

都合がどうしてもつかない場合など、現地調査に立ち会えない場合はどうしたらいいのでしょうか。

どうしても現地に行けない場合は、親戚や知り合いに代わりに立ち会いをお願いしてみましょう。この場合、現地調査当日に電話でやり取りをして、案内を受けてもらうように手配すると話がスムーズです。

もし誰にも頼めない場合は、解体エージェントがサポートするので現地調査に立ち会いできない場合はご相談ください。

見積りで注意すること

続いて見積りをとる場合の注意点について紹介します。見積りは業者を決めるうえで、非常に大切な資料となりますので、しっかり確認してください。

複数業者から相見積りをとる

見積もりだけだと無料で行ってくれる業者が多いので、少なくとも3社の業者から相見積もりをとるようにしてください。複数の解体業者から見積りをとって、費用や条件などを比較してから決めると良いでしょう。

また「他の業者に見積りを頼むのは気が引ける。」という方もいるかもしれませんが、相見積りは解体業者にとっては当たり前のことなので気にせず問い合わせましょう。

追加費用についての確認をする

見積りで出してもらった金額とは別に追加費用がかかる場合もあるので、その場合はどのような請求になるのかを解体業者にきちんと確認しておきましょう。

また追加費用が発生した時に納得のいく形で追加工事が行えるようにするためにも、見積書は項目ごとに細かく金額を出してもらうのがおすすめです。

遠方の解体工事の現場確認

遠方に住んでいるなど立ち会いが難しい場合が多々ありますが、現場確認は必ず行った方が良いでしょう。

立ち会えない場合は、解体エージェントにお任せいただくと安心です。また面倒な近隣挨拶にもきちんと対応しています。

写真を送ってもらう

現場確認の方法として解体業者に写真を送ってもらう方法があります。

ただし写真だけだとわからないような細かい部分もあるので、すべてを把握するのは難しいでしょう。もし撮ってもらう場合は複数枚の写真提出を求めるようにしてください。

Webカメラの設置

工事の様子を観察するためには、Webカメラの設置もひとつの方法です。

ただし解体業者や近隣住民に監視しているということで、不快に思われる可能性もあるので注意が必要です。Webカメラを設置する場合は、設置する理由を添えて事前に知らせておくようにしましょう。

親族に立ち会ってもらう

親族の立ち会いが最も安心できる方法ではありますが、親族と言えど何度もお願いをするのは申し訳ない気持ちになる人も多いでしょう。また現場立ち会いの目的は解体範囲の指示なので解体範囲の認識がない方の立ち会いは避けましょう。

もし内容をわかっていない方が立ち会った場合、解体業者に内容を伝えられないので結局二度手間になり時間を無駄にすることがあります。

遠方の解体工事の費用相場

遠方の解体工事の費用相場は以下の通りです。

木造家屋1坪32,000円~
軽量鉄骨造家屋1坪35,000円~
鉄骨造家屋1坪38,000円~
RC造家屋1坪40,000円~
基礎解体1㎡2,000円~
アスファルト撤去1㎡2,500円~
残置物撤去1㎥15,000円~

ただしいずれも立地条件や地域、構造上の難易度によって金額が変わるので注意してください。

関連記事:

遠方の解体工事費用の節約方法

税金や維持費などもかかってくるので、なるべく空き家の解体費用は安くしたいという方も多いでしょう。またその方法を知らないと損をする可能性もあるので、知っておいた方がお得です。

次は遠方の解体費用を節約する方法について紹介します。

不用品は自分で処分する

解体工事をすると必ず発生するのが不用品。この不用品は解体業者に処分をしてもらう人も多いでしょう。

しかし費用を節約したい場合、自分で処分できるものは、各自治体の定めに従ってゴミとして出すと費用を少なくすることが可能です。またまだ使えそうなものはリサイクル品として引き取ってもらうのもおすすめです。

自治体の補助金

遠方の解体工事を節約したいなら、建物がある自治体に利用できる補助金がないか確認してみましょう。地域によって金額や条件に違いはありますが、補助金を利用することができれば大いに節約できます。

解体費用を少しでも行政が助成し、空き家の所有者が自ら片づけをするように促す政策が、自治体の補助金となっていますので、積極的に活用することをおすすめします

助成金制度を利用する

自治体の助成金とは予算内で支給される補助金とは違って、要件を満たしていればほとんどの場合に助成を受けることができる制度です。

助成金も各自治体によって申請要件は違ってきますので、建物がある自治体に確認してみましょう。

関連記事:

遠方の解体工事費用の支払い方法

解体工事費用の支払い方法は、主に現金払いか銀行振り込みです

解体費用が払えない場合はローンを利用する

緊急性を要する解体工事の場合、解体費用がすぐに用意できず支払えない場合もあるでしょう。そういった時に便利なのが空き家解体ローンフリーローンです。

空き家解体ローンは利用条件のハードルが低く設定されていることが多いので、担保や保証人は不必要で金利もお得な場合が多い商品です。一方でフリーローンとは自由な用途でお金が借りられて、金利も低い個人向けローンのことを指します。

解体工事が終わったら「建物滅失登記」を忘れずに

解体工事が終了したら「建物滅失登記」を忘れずに行いましょう。建物滅失登記とは建物を解体して取り壊したあとに法務局に提出しなければいけない登記のことです。これを提出することで、建物がなくなったことが法務局の登記簿に記録されます。

関連記事:

まとめ

遠方の解体工事は放置してはいけないことがわかりました。解体工事を先送りしてはいけない9つの理由は以下の通りです。

特定空き家に指定された場合
売却や借地返却の期限が迫っている場合
売却はどんどん難しくなる
特定空き家に認定される可能性
不法投棄されるリスク
衛生上や治安悪化リスクによる近隣トラブルの発生
火災発生のリスク
倒壊のリスク
管理費用の発生

また遠方の場合は解体工事に立ち会うのが難しい場合もありますが、Webカメラを利用したり代理人をたてたりするなどなるべく確認を行った方が良いでしょう。

遠方だからと言って空き家を放置すると危険です。資金面で不安があれば、補助金や助成金を活用するなど、かしこく解体工事を依頼しましょう。

関連記事 ~この記事を読んだ方は、こちらの記事も読んでいます。

\ 見積もり後のお断りも大丈夫 /

この記事のライター

解体エージェント 編集部

こんにちは、解体エージェント編集部です。「最適な解体業者との架け橋に」をコンセプトに、解体工事をトータルでサポートする解体エージェント。コラムでは、業者の選び方や工事前後の手続き、気になる解体工事の費用相場まで、解体工事にまつわる皆さまのさまざまな疑問にお答えします。解体工事の専門アドバイザーによる有益で信頼できる情報をお届けしますのでぜひ参考にしてください。

解体エージェントを使う理由

  • 業界10年のベテランアドバイザーがサポート
  • 丁寧な対応で業者とユーザーのトラブルを防げる
  • 遠隔でも大丈夫!工事完了まで立ち会いなしでも解体可能

よく読まれている記事

法改正で解体工事のアスベスト調査が義務化!業者選びが重要に

2021年06月25日

[show_compute title="アスベスト対応が得意な業者の見積もりを依頼" ] 法改正によって解体工事を行う前にアスベスト調査を行うことが義務化されたことをご存知ですか? 解体工事に伴うアスベスト(石綿)飛...

続きを読む

アスベスト使用物件の見分け方と飛散防止対策

2021年04月22日

[show_compute title="アスベスト対応が得意な業者の見積もりを依頼" ] アスベストは過去に国内の多くの建築物に使用されてきましたが、現在ではアスベストの粉じんを吸い込むことで中皮腫や肺がんなどの深刻...

続きを読む

駐車場解体の費用相場と解体工事の流れ

2021年04月23日

[show_compute title="「駐車場」を選んで今すぐ解体工事費用の相場を見る" ] 家屋の解体工事は一般の方でも何となくイメージできると思いますが、駐車場の解体工事となるとイメージできる方が少ないのではな...

続きを読む

フリーダイヤル 0120-684-286 平日 9:00~18:00 無料の解体一括見積もり