古家の解体工事の費用相場と節約ポイント!補助金も活用できる

  解体工事の費用について
現在の解体費用相場を計算する
解体を検討している建物の種類はなんでしょうか?
古家の解体工事の費用相場と節約ポイント!補助金も活用できる

古家を解体したいと思ったとき、その費用はどのくらいかかるものなのでしょうか?解体してしまえば後に残るものではないので、なるべく費用を抑えたいと思う方も多いと思います。

この記事では、古家の解体費用の相場や、費用を考えるときのチェックポイントを紹介します。

また、補助金やどうしても払えない場合の対処法もあわせて紹介しますので、参考にしてみてください。

古家は解体したほうが良い?

古家は解体したほうが良い?

そもそも土地を売却するとき、古家は解体したほうがいいのかと迷う人も多いと思います。

基本的に古家付きで土地が売却できれば、そのほうが得です。

更地にすると固定資産税の優遇措置が外され、税金が高くなってしまうためです。その額は4~6倍にもなります。

ただし老朽化や建物の状態などにより、売れ残る心配がでてきます。建物の築年数が浅くても、空き家のまま放置すると老朽化しやすくなります。

また、一般的に建物がないほうが土地は売れやすいとされています。更地のほうが土壌・地盤調査や地中埋没物の確認がしやすくなるので、成約につながる近道となるのです。

そのため、売れる見込みがないのであれば解体して更地にしたほうが良いでしょう。

空き家にかかる固定資産税については、以下の記事を参考にしてください。

古家の解体工事の費用相場

古家の解体工事の費用相場

古家の解体費用は建物の構造や広さによっても変動します。

構造別の相場は以下になります。

木造3~5万円/坪、30坪で平均100万円前後
鉄骨造4~6万円/坪、30坪で平均150万円前後
鉄筋コンクリート造6~8万円/坪、30坪で平均210万円前後

このように、建材の強度が増すほど1坪当たりの単価が上がります。

もう1つが広さですが、解体する面積が増えるため、1階建てよりも2階建てのほうが負担額も増えます。

解体する面積が広いほど費用が高くなり、地下階がある場合には費用が倍以上になってしまう可能性があります。

また、同じ広さの古家を解体する場合は田舎よりも大都市のほうが費用相場は高くなる傾向があります。

そのほかにも解体工事の費用が高くなる要因はありますので、詳しく説明していきます。

古家の解体工事の費用内訳

まず解体工事の費用にはどんなものが含まれるのか、内訳を解説します。

費用の内訳は、取り壊し費用・産業廃棄物処分費用・付帯工事費用・諸経費・整地費用の大きく5つに分けられます。

取り壊し費用工事の施工に直接かかわる費用(人件費や保険料、車両のガソリン代・パーキング代など)
産業廃棄物処分費用解体して出た廃材の産業廃棄物施設までの運搬や処理をする費用
付帯工事費用解体のための足場や仮設トイレ設置費用・庭木やブロック塀、家屋に残された家財等の処分費用
諸経費解体現場以外でかかる費用
整地費用解体後の整地にかかる費用
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解体費用が高くなってしまう要因

1:古家周辺の環境

解体費用が高額になる要因のひとつに、古家周辺の環境があります。

家が密集した住宅街や閑散とした場所など、どんな場所にあるかによってかかる費用に違いが出てきます。

隣の建物が近い

解体工事の際、解体する建物に別の建物が近接していると振動で隣家に損害を与えてしまう可能性があり、解体業者は慎重に工事をする必要があります。

そのため、施工前に周辺の建物の調査を行い、写真に細かく残しておくのです。建物が近接していると調査に手間がかかるため、その分費用が追加されます。

住宅街にある

解体する古家が住宅街にある場合も、通常より慎重な防音対策や振動対策をする必要があります。

さらにガードマンの手配などを行う必要が出てくる場合もあります。

また、近隣の道がせまく重機が入るスペースがないと効率が悪くなり工事期間が長くなるので、工事費用が通常よりも高額になります。

2:古家ならではの問題点

古家を解体するときの費用が高くなる要因は周辺環境だけでなく、古家ならではの問題点もあります。

アスベスト除去工事の必要性

アスベストは熱や摩擦に強い特徴を持つ天然繊維で、建材や家電に使用されてきました。

しかし発がん性などが問題となったため、平成17年以降法律が順次改正され、現在は使用禁止となっています。

しかしながら古い家はアスベストが使用されている可能性が高いとされています。

アスベストの有無は専門家の調査が必要で別途費用がかかり、使用が確認されると除去費用も別にかかります。

除去費用はアスベストの使用量や場所によって異なりますが、20万円~数百万円とさまざまです。

しかし行政の補助金制度もありますので、各自治体に確認してみましょう。

アスベス使用物件の見分け方や、アスベスト解体工事については、以下の記事を参考にしてください。

庭石・庭木がある

古家には立派な庭石や庭木がある場合が多いですが、庭石や庭木にもそれぞれ除去費用がかかります。

庭石は手で持ち運べる大きさであれば、個数やトラックの台数によって決まります。

大きな庭石の場合、「たて(m)×よこ(m)×高さ(m)×比重」で計算し、1個当たりの金額を出す業者が多いようです。

庭木は伐採費用と伐根費用を合わせて、1本当たりおよそ1万円~6万円弱が費用相場です。

木の大きさによって費用は変動するほか、伐採した木の運搬費や大きな木を伐採するのに重機を使えばその費用も追加されます。

地中埋設物がある

古家の解体工事でよく問題になるのが地中埋設物です。

地中埋設物に関してはいざ解体工事をしてみないと有無がわからないことが多く、見つかった場合は追加で撤去費用がかかります。

地中埋設物の代表例は木くずや瓦、コンクリートなどですが、古井戸や浄化槽なども含まれます。

埋設物の種類や量により相場は異なりますが、木くずやコンクリートなどの場合は1㎡当たり5000円~1万2000円程度、瓦の場合は1㎡当たり2万2000円程度になります。

また、業者によっては廃材の種類に関わらず、用意するトラック等によって費用を決めているところもあります。その際の相場は1万8000円~2万5000円程度です。

家の中に不用品がたくさんある

古い家には、家具や骨董品、ゴミなど処分しなければならないものがたくさん残っていることがあります。

解体業者に不用品の処分を頼むことはできますが、解体工事業者に依頼をした場合は産業廃棄物扱いとなり、自分で処分するよりも多額の費用がかかります。

目安として2tトラック1台分で4万円~6万円4tトラック1台分で7万円~9万円と考えてください。

廃棄物が多いとその分負担額が増えますので、自分で捨てられるものは捨てておいたほうが解体工事費用の節約につながります。

古家の解体費用の節約方法

古家の解体費用の節約方法

高額になりがちな解体費用を節約するには、どのような方法があるのでしょうか?

この章では、少しでも解体費用を節約したい方のための節約方法を詳しく紹介します。

不用品を自分で処分する

家の中に不用品がたくさんある場合、解体業者に処分を頼むより自治体の不用品回収に引き取りを依頼したほうが安くなります。

自分で運んだり予め電話で予約したりと手間はかかりますが、費用は数百円~数千円で済みます。

また、使えそうな家具であれば知人に譲ることもできます。

さらに最近ではフリマアプリも人気ですので、買い手がつくとは限りませんが出品してみるのも1つの手です。自分に合った方法で処分を検討してみてください。

骨董品などは思わぬ金額で売れることもありますので、骨董品業者に査定してもらい売れるなら売ってしまいましょう。

このように、不用品の処分は捨てるだけでなく売ることも考えるのが節約のポイントです。

不用品の処分方法については、以下の記事を参考にしてください。

解体業者の紹介サービスで見積りを比較する

解体費用は相場がある程度決まっているとはいえ、業者によって大きな違いがあるのは事実です。

そのため、1つの業者の見積もりだけを見ても、その金額が高いのか安いのかはわかりません。

そこで大切なのが、複数の業者から見積もりを取って比較することです。

複数の見積もりを比較することで、なぜ高くなっているのか、逆になぜ安くなっているのか見つけやすくなります。

ただし自分で複数の業者に連絡し見積もりを取っていくのは大変な作業ですので、インターネットの解体業者の紹介サービスを活用して複数の見積りを取るのが便利でおすすめです。

古家の解体工事に補助金はある?

古家の解体工事に補助金はある?

古家の解体工事には自治体から補助金や助成金が出ることもあります。

各自治体の規模によって受けられる金額はさまざまです。

以下は全国の自治体が行っている補助金・助成金制度の一例になります。

東京都江東区:老朽建築物除却助成事業上限を50万円・除却工事に要する費用の1/2以内
愛知県名古屋市:老朽木造住宅除却助成上限を40万円・除却費用又は延床面積1㎡×9,600円のどちらか低い額1/3
秋田県能代市:危険空家等解体撤去費補助金上限を50万円・補助対象経費の1/2
福岡県芦屋町:老朽危険家屋等解体補助金制度上限を100万円・除却費用又は町が定める基準額のどちらか低い額1/2以内
群馬県嬬恋村:放置別荘解体費補助金上限を15万円・解体面積1㎡当たり5,000円
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このように自治体ごとに大きな違いがあり、また受けられる条件も細かく決められています。

しかし基本的に築年数が古いほうが補助を受けやすくなります。

詳しくは、解体予定の古家がある自治体に相談してみると良いでしょう。

解体工事の補助金や助成金については、以下の記事を参考にしてください。

払えない場合の対処法は?

払えない場合の対処法は?

補助や助成が受けられなかったり補助金などを使っても足りなかったりと、解体費用が払えない場合はどうすればいいのでしょうか?

払えないからといって古家を放置すると老朽化が進み、気づけば倒壊しかけていたということは十分に考えられます。

また、倒壊などの危険が確認されると近隣住民の安全を確保するため行政から特定空き家等に指定される可能性があります。

特定空き家等に指定されると固定資産税の優遇措置から外され、税金が高くなるばかりでなく、場合によっては罰金が科されるなど重い処分を受ける対象になります。

解体費用の捻出が厳しい場合の対処法として、銀行のフリーローン空き家解体ローンを活用する手があります。

解体費用にはある程度まとまった資金が必要になりますので、足りない場合は1度考えてみてはいかがでしょうか。

資金が足りないと古家を放置してしまいがちですが、先に挙げた危険性があることも頭に入れておいてください。

あとから大きなトラブルに困ることがないように、対処法を知っておくのは重要です。

古家の解体工事は信頼できる業者を選ぶ

古家の解体工事は信頼できる業者を選ぶ

新築時やリフォームするときは、どこの施工業者にしようか悩む方が多いのではないでしょうか?

これから住む家なので、当たり前のことかと思います。同じように古家の解体工事でも業者選びはとても大切です。

特に、価格の面で見積もりの金額が安いからという安易な理由で飛びつくのは危険です。

後から高額な追加費用を請求してくる悪徳業者がいるのも事実ですので、必ず信頼できる業者を選びましょう。

解体業者の選び方については、以下の記事を参考にしてください。

まとめ

古家の解体費用は構造によって決まり、建材の強度によって相場は高くなります。また、1階建てより2階建ての建物のほうが解体費用はかさみます。

そのほか、古家と近接して別の建物があるなど周辺の環境やアスベスト、庭石・庭木があるなど古家ならではの問題点も解体費用が高くなる要因です。

古家の解体費用を節約するには、不用品は自分で処分することや複数の見積りを取ること、信頼できる施工業者を選ぶことが大切です。

条件付きで自治体が用意する補助金が使える場合もありますので、1度は古家のある自治体に相談してみると良いでしょう。

どうしても払えない場合は、銀行の空き家解体ローンやフリーローンも検討してみてください。

古家の放置は倒壊などの危険を招き、行政指導の対象ともなりえます。今回紹介したポイントを押さえて、古家の解体に臨みましょう。

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この記事のライター

解体エージェント 編集部

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