庭石・庭木の撤去費用の相場とおすすめの処分方法

  その他解体工事の費用について
撤去費用を含めた見積もりを計算
解体を検討している建物の種類はなんでしょうか?

解体工事だけではなく、家の庭石や庭木を撤去して処分したい方や庭木を伐採して駐車場にしたいなどという方は決して少なくないでしょう。

人力で持ち運びができる程度の大きさの石や庭木の撤去であれば自分で何とかすることも可能ですが、大きな庭石や庭木を撤去するとなると熟練の職人の手を借りなければなりません。

そこで本記事では、庭石や庭木の撤去費用の目安や工事の依頼先、撤去後の整地方法などについて詳しく紹介します。

庭石・庭木の撤去は解体業者も対応してくれる?

解体業者に単独で庭石・庭木の撤去を依頼するケースはほとんどないと思いますが、家屋の解体と同時に庭石や庭木の撤去を行う予定の方も多いと思います。

その際、自分ではどうすることもできない大きな庭石や庭木であっても、業者に重機で撤去してもらうように頼むことができます。

ただし庭木を別の場所に植え替える場合には、対応してもらえないこともあるようです。

庭石・庭木の撤去依頼先

庭石・庭木の撤去依頼先

庭石や庭木を撤去する際の工事の依頼先は、同時に撤去したいものや撤去後の庭の活用方法によっても変わります。

主な依頼先としては解体業者、造園業者、外構工事業者が考えられます。それぞれの特徴は以下の通りです。

解体業者

庭に建つ家屋の解体と同時に庭石や庭木も撤去する場合であれば、解体業者にまとめて依頼することができます。

解体業者であれば庭石や庭木だけでなく、門扉やブロック塀などの撤去作業にも慣れていて、作業に必要な重機などもそろっているので非常に好都合です。

別の業者に庭石や庭木の撤去だけ分離発注するよりも、費用を節約することができます。

造園業者

庭石や庭木を撤去したあとに、庭全面に芝生を敷き詰めたい、花壇にしたいなどの希望があれば、造園業者に工事を依頼すると撤去後の作業の流れがスムーズです。

造園業者は、このような依頼にも慣れているといって良いでしょう。

また、撤去した庭石や庭木を別の場所に移したい場合も、プロである造園業者に任せた方が良いでしょう。

外構工事業者

庭石や庭木を撤去してカーポートを設置したい、ウッドデッキやサンルームを作りたいといった場合であれば、外構工事専門業者に依頼するという方法もあります。

外構業者にも作業に必要な重機等がそろっていて、工事も比較的手慣れているといえるでしょう。

庭石・庭木を自分で撤去する方法

庭石・庭木を自分で撤去する場合

自分で運べる庭石や庭木が人力で引き抜いて運搬可能な大きさだったりする場合には自分で撤去・処分できる場合があり、その場合には撤去費用を節約することができます。

自分で処分する方法は、大きく分けて次の2つがあります。

ゴミとして処分

庭石や庭木は自治体で回収・処分してもらえる場合があります。

庭石についてはゴミとして出せない自治体が多いようですが、条件付きで処分してもらえるケースもあるので、各自治体に問い合わせてみると良いでしょう。

一方、庭木については多くの自治体で回収・処分してもらうことができます。

しかし、「可燃ごみ」「不燃ごみ」「粗大ごみ」のどれに該当するのかという点や、ゴミ出しのルールなどが自治体ごとに細かく決められていることがあります。

そのため、ゴミの処分を行う前に各自治体のホームページなどで事前に確認しておくと良いでしょう。

売却する

近年では庭石や庭木なども、フリマアプリネットオークションを通じて売却ことができます。

ただし個人間売買になるため金銭トラブルが発生したり、ゴミとして処分するよりもかえって手間がかかって面倒になってしまったりする可能性もあります。

また、すぐに買い手が見つかるとも限らないので、事前によく検討することが大切です。

その他では造園業者や不用品買取業者などに回収してもらう方法もありますが、必ず引き取ってもらえるかどうかはわかりません。

しかし上質な庭石や珍しい庭石の場合には、造園業者や石材店が有料で引き取ってくれることもあります。

どちらの場合も、事前に問い合わせて確認しておくと良いでしょう。

庭木の植え替えは必ず専門業者に任せる

庭木の植え替え専門業者

撤去した庭木を別の場所に植え替えようとする場合には、造園業者などの専門業者に依頼する必要があります。

撤去して処分するだけであれば解体業者に任せることも可能ですが、解体業者は庭木に関する専門知識は持ち合わせていません。

庭木の植え替えには、それぞれの庭木に応じた植え替え時期、土の性質、枝葉の剪定、水やりや肥料を与えるタイミングなどといった知識が必要になります。

そのため、専門業者の綿密な計画のもとで植え替えを行うことが大切です。

庭石・庭木の撤去費用の目安

庭石・庭木の撤去費用の目安

庭石や庭木の撤去を業者に依頼しようとする際に、最も気になるのは撤去費用のことではないでしょうか。

ある程度の撤去費用の目安を知っておくと、業者を選ぶ際の判断基準となります。ここでは、庭石・庭木の撤去費用の目安をご紹介します。

庭石の撤去費用

庭石の撤去は重機を使用して行うことがほとんどなので、撤去費は人件費と重機使用料、運搬費、処分費によって決まります。

そして庭石の撤去費用は、主に石の重さによって費用が変動します。

一般的には1㎏あたり30円~40円が相場といわれていますが、大きな庭石の場合には縦(m)×横(m)×高さ(m)で石の体積を求め、これに比重を掛けて重量を計算します。

比重が2.5程度の御影石であれば、縦1m、横1.5m、高さ50cmの大きさの場合、重量は1×1.5×0.5×2.5となり約1.9tになるので、57,000~76,000円が撤去費用となります。

また、庭の状況によっても費用が変わることがあるので、事前に業者に見積り依頼をするようにしましょう。

庭木の撤去費用

庭木の撤去費用は搬出に必要なトラックの台数で決まることが多いようですが、大体の目安としては、庭木の高さによる伐根費用は次の通りです。

低木(高さ約1.5m未満)5,000円/約1本あたり
中木(高さ約1.5m~3m)15,000円/約1本あたり
高木(高さ約3m以上)30,000円/約1本あたり

この金額の他に、引き抜いた庭木の運搬・処分費が約3,000円~12,000円/本かかることになります。

庭木の撤去費についても業者によって価格差が生じるので、工事前に業者に見積り依頼を行い、その内容を十分に検討することが大切です。

庭にある庭石・庭木以外の撤去費用

庭石・庭木以外の撤去費用

庭にある庭石・庭木以外の撤去物としては、砂利、ブロック塀、灯篭などがあります。

砂利の撤去費用は、庭石と同様に1㎏あたり30~40円程度を見込んでおくと良いでしょう。

一方、ブロック塀の解体・撤去費用は塀の面積で計算されることが多く、1㎡あたり5,000~8,000円程度になることが多いようです。

例えば、5段積(高さ1m)で長さ10mのブロック塀の解体費用は50,000~80,000円程度になります。

また、灯篭の撤去費についても庭石と同じように1㎏あたり30円~40円で計算されるのが一般的なので、ほとんどのものが一基あたり5,000円以下で処分が可能になります。

ブロック塀の解体、井戸の解体については、以下の記事で詳しく解説しています。

庭の解体後の整地方法と費用目安

解体後の整地方法と費用目安

解体工事終了後には整地作業を行って敷地を平らにならすのが一般的ですが、整地費用は作業内容や仕上げにより異なります。

そこで一般的な仕上げによる整地方法や費用を紹介します。

粗仕上げ

粗仕上げは最も一般的な整地方法で、コンクリートガラや石、木片などを撤去し、重機等で地面を平らにならして固めただけのものです。

粗仕上げは、次の土地活用計画が決まっていない時などに用いられることが多いようです。

コンクリート、アスファルト舗装

敷地内にある建物を解体して、土地を駐車場として活用する場合にコンクリートやアスファルトによる塗装を行います。

費用は、コンクリート舗装の場合は1㎡あたり5,000~8,000円で、アスファルト舗装の場合は1㎡あたり4,000~6,000円程度です。

砕石舗装

砕石舗装は砕石を均一に敷き詰め、タイヤローラー、振動ローラーなどで地面を平らに締め固めるもので、費用は1㎡あたり3,000~4,000円程度が目安になります。

簡易的な駐車場として利用する場合などに行われることが多いようです。

真砂土舗装

真砂土は花崗岩が風化してできた砂状の土壌で見た目がきれいに仕上がるため、土地を売却する際などに客土として用いられます。

真砂土の価格は地域によって大きな価格差があり、1㎡あたり3,000~7,000円程度が施工費用の目安になります。

地盤改良

地盤改良とは、土地の上に建物などを建てるにあたり安定性を保つために地盤に人工的な改良を加えることをいい、主に軟弱地盤で行われます。

地盤改良には表層改良工法や柱状改良工法などのさまざまな工法があり、建築予定の建物の構造や規模によって適する工法が異なるので、費用も大きく変わります。

そのため、地盤改良を行う前には地盤調査が必要になります。

まとめ

庭石や庭木の撤去の依頼先は複数あり、撤去後の庭の活用方法によっておすすめの依頼先が変わります。

また、撤去費用についてもある程度の目安はあるものの、業者によって価格差が生じてしまうので、必ず複数の業者から見積りをとって内容をよく見比べることが大切です。

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この記事のライター

亀田 融

東証一部上場企業の不動産・建設会社の建築部門に33年間勤務。 13年間の現場管理経験を経て、取締役事業部長に就任。事業部内で年間1000件以上のリフォーム工事を手掛けるなかで、中立的立場でのコンサルティングの必要性を実感し、独立を決意。現在はタクトホームコンサルティングサービスの代表として、住まいに関する専門知識を生かし、多岐にわたり活躍している。 (保有資格:一級建築施工管理技士、宅地建物取引士、マンション管理士、JSHI公認ホームインスペクター、インテリアコーディネーター、マンションリフォームマネジャー、日本不動産仲裁機構ADR調停人)

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