解体工事の見積もり書を出してもらったのですが、見積もり書の項目の中に「出精値引き」という項目があり、金額も記載されています。
この出精値引きとはどのようなものなのでしょうか?また、値引き額が大きすぎる場合は注意が必要でしょうか?
目次
「出精値引き」は、企業や業者による最大限の値引き額を示しています。
また、一生懸命努力して何とか値引きしたという意味合いもあるため、企業や業者の「これ以上は値引きできない」という気持ちを表すこともあります。
例えば予算100万円の見積もり案件に対し、見積もり金額が80万円になったときの出精値引き額は「出精値引き額20万円」などの記載があります。
解体工事で出精値引きを行う理由には、現場ごとの利益率が関係しています。
解体工事では利益率が時期などにより変動することが多く、利益が大きい場合には値引き額を増額することがあります。
また、解体工事では建物の大きさや構造などによって坪単価ごとの費用相場があります。
しかし実際に解体を行う建物によって費用は異なるため、現場ごとに利益率に大きな差が出ることがあります。
そのため、見積もり書に記載した金額よりも利益が多くなる場合には、出精値引きとして依頼主に還元することもあります。
先述の通り、解体工事の費用は時期によっても変動します。
解体工事の依頼が少ない閑散期などは工事の件数が少ないため、繁忙期に比べて出精値引きを行うことが多いようです。
利益率は下がりますが、出精値引きによって受注を増やすことが目的となります。
業者の資金繰りの都合で出精値引きが行われることもあります。
しかし業者都合での出精値引きでは、解体工事でのトラブルにつながることが多いので注意が必要です。
特に資金繰りの悪さによる出精値引きには注意が必要です。工事案件を獲得したとしても、実際に作業する職人を確保できないケースなどがあります。
また、廃棄物の処分費用などが確保できないことで適正な処分ができず、不法投棄などにつながってしまう可能性もあります。
このような事態を防ぐためにも、出精値引きの理由をしっかりと確認することが大切です。
見積もり書の値引き額が大きい場合には、担当者に理由などを確認をすると良いでしょう。
解体工事には費用相場があるため、相場からかけ離れた大幅な値引きが行われていた場合には、トラブルに巻き込まれる可能性があります。
無理な値引きは解体工事の質や廃棄物の処理に悪影響を与えることもあります。
そのため、値引き額が大きい場合には値引きの理由について必ず担当者に確認を取り、納得できる場合のみ契約をしたほうが良いでしょう。
解体工事業者から提示された工事費用を安くするためには、値引き交渉が必要です。値引き交渉の際は、予算額を伝えると良いでしょう。
提示された見積もり書の各項目を確認することも大切ですが、それぞれの項目が費用相場と照らし合わせ、適切な費用の範囲であるかを確認しましょう。
また、見積もり書の細かな金額について交渉するよりも、解体工事全体の予算を伝えることで業者側が利益率を計算しやすくなるメリットがあります。
解体工事費用を安くする方法については、以下の記事を参考にしてください。
解体工事の優良業者を選定するには、8つのポイントがあります。
このように、解体工事を行うための許可や登録の有無、施工実績やトラブル時の対処方法など、さまざまなポイントから優良業者を選定することが大切です。
単純に値引き金額など費用の安さだけでなく、総合的に判断する必要があります。
解体工事の優良業者を選定する方法については、以下の記事を参考にしてください。
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