解体工事の際、地中埋設物が発見されると追加費用が発生するとの説明を受けました。
地中埋設物にはどのような種類があるのでしょうか?
目次
地中埋設物とは、地中に埋まっている建築廃材や建物の杭、基礎や井戸などをはじめ、地中から発見される廃棄物やゴミのことを表しています。
これらは地中障害物と呼ばれることもあり、解体工事の最中に地中埋設物が発見された場合は撤去が必要となります。
地中埋設物が発見される頻度はそこまで高くはないといわれていますが、おおよそ20軒に1件ほどの割合で見つかっているようです。
先述した通り、解体工事を行っていると地中埋設物が発見されることがあります。
地中埋設物の中で多いものは瓦やコンクリートガラですが、その他にもさまざまな種類があります。
このような地中埋設物は以前廃棄物に対する規制がなかった時代に、土地所有者が廃棄物を地中に埋めたものであるケースが多いようです。
ここでは、地中埋設物の種類を具体的に紹介します。
瓦やコンクリートガラは過去に人為的に埋められた埋設物で、最も発見されることが多い地中埋設物です。
サイズは小さいものから大きいものまでさまざまです。
近年は建物の基礎工事を行う際に基礎を深めに掘ることが多く、埋設物の岩や石が施工の妨げとなる機会も少なくありません。
しかし撤去が必要かどうかは建築会社の判断となるため、もしも岩や石が見つかった場合は依頼をしている建築会社に確認をするようにしましょう。
ごく稀に、古いタイヤや衣類が埋められていることもあります。
これらも上記と同じく施工の妨げとなるため、解体工事業者に撤去をしてもらうと良いでしょう。
以前建っていた建物の基礎や杭が、解体工事の際に発見されるケースも稀にあります。
以前の建物の基礎や杭が発見された場合はもともとの見積もり費用には含まれていないため、撤去のための追加費用がかかります。
医療現場で使用されていた注射器などの埋設物が見つかることもあります。
未使用の場合はそのまま処理をすることが可能ですが、すでに使用済みで体液や血液が付着している場合は感染性廃棄物となるため、処理するための許可を取る必要があります。
解体業者がそのような許可を持っているケースは非常に稀ですので、医療廃棄物を発見した場合は速やかに自治体に連絡をするようにしてください。
解体工事を行っていると、かつての建物の痕跡として井戸や浄化槽が発見されることがあります。
井戸や浄化槽は現代の水道設備が整ったことにより不要になり、持ち主がそのまま放置してしまうケースが多かったようです。
これらの地中埋設物は解体工事後の整地の妨げとなってしまうため、必ず撤去する必要があります。
解体工事を行っている地中に水脈が通っている場合、工事を進めていく上で湧水が出てくることがあります。
湧き水が発生した場合は地上に水が湧き出ないよう、排水経路を確保するための工事が行われます。
上記以外では、地中埋設物として人骨や土管などが発見されることもあります。
これらも同じく適切で慎重な処理が必要なため、速やかに解体業者や自治体と処理方法について相談するようにしてください。
地中埋設物が発見された場合、地中埋設物の撤去費用として追加費用がかかります。
解体工事前にあらかじめ埋設物の存在がわかっていれば見積もりに撤去費用を含むことも可能です。
しかし、基本的には事前に地中埋設物の存在がわかることはないため、追加費用がかかる可能性も視野に入れておきましょう。
ほとんどの場合は数万円の追加費用で済みますが、湧水などの発生により大規模な工事が必要となる場合は高額になることもあります。
地中埋設物撤去にかかる費用相場は業者ごとに異なりますが、おおよその料金は以下の通りです。
木くず | 5,000円/㎡ |
瓦 | 22,000円/㎡ |
タイル | 25,000円/㎡ |
業者によっては、これらの廃材を運搬するトラックやダンプカーの車種や大きさによって費用を決定することもあります。
廃材ごとの費用とは別に、トラック費用がかかる場合と元からトラックの費用のみがかかる場合とで業者によって対応が異なります。
そのため、事前に業者に費用の詳細を確認しておきましょう。
地中埋設物は解体工事前に発見されることはほとんどありません。
しかし地中地中埋設物が発見されれば施主が追加費用を支払い、撤去工事を行う必要があります。
このような場合の追加費用や業者側の対応について、解体工事前にあらかじめ明確にしておくことが大切です。
解体工事の際、地中埋設物が発見された場合以外の追加費用が発生するケースとして、残置物の処分費用やアスベスト除去工事費用があります。
残置物とは、建物内に残された家具や家電などのことを指しています。
解体工事を行う際は事前に残置物の処分を行いますが、自分で処分することにより追加費用の節約が可能になります。
また、解体予定の建物にアスベストが含まれている可能性がある場合は、事前にアスベスト調査を行う必要があります。
アスベストが含まれていると判明した場合は、解体工事前にアスベスト除去工事を行うため、その際に追加費用がかかります。
なお、アスベストに関しては事前の現地調査の段階で分かるケースがほとんどです。
追加費用に関しては後にトラブルになりやすいため、事前に対策などを知っておくと良いでしょう。
詳しくは以下の記事を参考にしてください。
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