解体工事を行う業者の中には、チラシを使って勧誘を行っている業者もあります。
新聞折込やポストへの投函を行っている業者も多く、チラシを目にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
しかし残念ながらチラシを使った勧誘を行っている業者の中には悪徳業者も存在しています。
そのため、悪徳業者の被害に遭わないためにもチラシの見方の知識をつけておくことが大切です。
そこで今回は、解体工事業者のチラシを信用して良いのかについて解説します。また、チラシの中の確認したい5つの項目についても紹介します。
目次
大前提として、チラシ広告を出している解体工事業者が信用できるとは限りません。
解体工事業者に限らずチラシを使った宣伝活動を行っている業者は多くいます。しかしチラシによる宣伝活動をしているからといって、信用できる解体工事業者とはいえません。
ただし解体工事のチラシなどの作成やポスティングなど、宣伝広告費としてチラシに費用をかけられるだけの資金力はあると考えられます。
そのような会社の資金力の大きさは信用できる解体工事業者を探す上で重要ではありますが、その点だけで信用せず、チラシの内容を細かく確認する必要があります。
解体工事業者が使うチラシの中には嘘の情報が含まれていることもあるため、チラシの情報を鵜呑みにしてはいけません。
解体費用や工事内容には、解体する建物の構造や立地条件、解体する範囲やアスベストが含まれた建材が使用されているかどうかなどが影響します。
そのため、チラシに掲載されている工程や費用は目安にしか過ぎません。
また、チラシに掲載されている費用には細かい部分の費用が含まれていないことも多く、別途費用を請求されるなどのケースも少なくありません。
集客のための誇大表現も含まれることもあるので、チラシの情報を鵜呑みにしないようにしましょう。
ここでは、解体工事のチラシで必ず確認したい5項目を紹介します。
解体工事のチラシで必ず確認したい項目として、解体工事業登録や建設業許可を取っているかどうかがあります。
解体工事を行う際にはこれらの許可が必ず必要になり、登録や許可が無い業者は解体工事自体を行うことができません。
しかし違法で営業活動を行っている解体工事業者の中には、解体工事業登録や建設業許可を持たずに解体工事を請け負っている業者もいるので注意が必要です。
解体工事業登録と建設業許可の違いなどについては、以下の記事で詳しく紹介しています。
解体工事業登録は建設リサイクル法によって定められた登録制度です。
解体工事を行うための登録制度で、小規模の解体工事業者が登録を行っていることが多く、登録を行った都道府県で解体工事を受注することができます。
また、解体工事業登録の場合は500万円未満の解体工事のみ請け負うことが可能です。したがって、500万円以上の工事の場合は建設業許可が必要になります。
建設業許可は、建設業法で定められた建設工事を請け負うための許可です。
解体工事業登録は登録を行った都道府県でのみ解体工事を受注できましたが、建設業許可の場合は登録地に限らず、全国で解体工事を請け負うことができます。
また、受注する金額の上限もないため、500万円以上の費用がかかる解体工事を行うことが可能です。
しかし建設業許可の登録にはさまざまな条件があることから、土木や建設系など解体工事以外の工事を請け負っている中規模以上の業者が許可を取得しています。
過去に不法投棄などの違反をしていないかどうかも、チラシの中で確認したい項目になります。
解体工事業者の中には、残念ながら不法投棄や不正行為などを行う業者が存在しています。そのため、過去に違反をしていない業者かどうかが重要なポイントになります。
過去の違反や処分に関しては、自治体やインターネットなどで簡単に調べることができます。
また、不法投棄をしない業者の見分け方については以下の記事で紹介しています。
過去に起きた産業廃棄物の不法投棄事例に、1970ごろに起きた香川県の小島に約91トンもの産業廃棄物が不法投棄された香川県豊島産業廃棄物不法投棄事件があります。
日本最大の不法投棄事件として有名ですが、長期渡る不法投棄によって島の環境悪化や住民の健康被害など多くの被害をもたらしました。
また、青森県と岩手県の県境で起きた青森・岩手県境産業廃棄物不法投棄事件も豊島産業不法投棄事件と並んで日本最大の不法投棄事件とされています。
この事件では、県境に不法投棄された廃棄物の責任を追及された業者の総数が12,000社ともいわれています。
工事保険への加入をしているかどうかも、確認したい項目のひとつです。
解体工事はトラブルや事故が発生しやすい工事といわれることが多いため、業者による工事保険への加入は不可欠です。
解体工事中に近隣とのトラブルや事故が発生しないことが一番ですが、保険に加入しておくことで防げることもあります。
そのため、保険に加入しているかどうかを必ず確認する必要があります。
解体工事で発生しやすいトラブルに、重機の横転や車両の衝突、建物の崩壊や足場の倒壊などがあります。
そのような事故が起きた際に近隣住民とのトラブルに発展することもあるため、近隣住民への工事の挨拶の際、工事内容や工事期間などを丁寧に説明しておくことも大切です。
廃棄物を適切に処理しているかどうかも、確認したい項目になります。
解体工事で発生する廃棄物は産業廃棄物として扱われ、種類ごとの分別処分が義務付けられています。
その際、解体工事で発生した廃棄物を適切に処理した証として、マニフェストの発行も義務付けられています。
解体工事業者から発行されるマニュフェストは解体工事後に自治体側に提出する必要があります。
そのため、解体工事業者がマニュフェストを発行してくれるかどうかを確認することも大切です。
解体工事で発生する産業廃棄物には、以下のようなものがあります。
これらは全て産業廃棄物として処理する必要があり、決められた方法に沿って処分を行います。
解体工事の施工実績が豊富であることも信用できるポイントになります。
チラシだけは判断ができない場合には、インターネットで検索してみるのも良いでしょう。チラシには掲載しきれない豊富な実績を確認できることもあります。
解体工事業者を選定する際には、複数の業者のチラシを比較検討することが大切です。
1社のチラシだけではなく複数のチラシを比較検討することで、費用相場などを知ることができます。
ただし宣伝活動として使用されているチラシには誇大広告も多いので、注意が必要です。
以上、解体工事業者のチラシを信用しても大丈夫かどうか、確認したい5項目を紹介しました。
チラシを参考に業者を選定する際には、チラシに書かれている内容をよく精査することが大切です。
また、チラシに掲載されていない情報などもインターネットなどで調べ、その上で比較検討する必要があります。
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